【石川県立こころの病院院長、日本公的病院精神科協会会長 北村立】
国が重症患者や対応の難しい病態への医療に対し、高い診療報酬をつけようと考えるのは当然である。精神科の場合は、重症というよりも、医療者にとって「手のかかる」あるいは「目が離せない」患者に対し高点数をつけてほしいという要望がある。そこで、かつて「重度かつ慢性」の議論が盛んに行われたり、最近では強度行動障害への加算の要求が行われたりした。しかし、その「手のかかる」あるいは「目が離せない」原因が、純粋に疾病によるものか、治療環境の不適切さによるものかは判断が難しい。
このため精神科では「入院からの期間」による評価が主流であり、精神科救急急性期医療入院料病棟(スーパー救急病棟)や精神科急性期治療病棟などが登場した。しかし入院期間で高点数をつけると、ストレスケア入院などと称して軽症患者を急性期病棟に入院させる可能性があるため、精神科救急医療体制加算の病床数の上限を決めたり、非同意入院を一定の割合求めたりした(2026年度の診療報酬改定でチェックリストに改まった)。精神科の診療報酬体系における最大の問題は、
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